This is love 〜*
11
彼女が食べ終わるのももどかしく、ソッと耳元で囁いた。
「志穂… 今日もする?」
志穂は一瞬体を強張らせたようだが、躊躇いがちに頷く。
「口でしていい?」
また、ビクッとなって、今度は横を向いてる耳まで赤い。
「あの、えっと… は、恥ずかしいけど…
滉平さんがしたいなら… …………いいです」
「俺がしたいならって… 俺に… 人に合わせなくていいよ。
志穂がどうしたいのか、素直に言ってくれたらいいから…
志穂がイヤなら、イヤでいい」
「わ、私は……」
「俺に抱かれるのイヤってのも言ってくれていいよ」
それをいうのはちょっと辛いけど、やっぱり、土曜の彼女がチラついていた。
もしも俺の抱いている感情と、彼女の感情が違うものなら、俺になんて縛られなくていい。
もしそうなら、理解は出来ないけど……
「そんな、イヤじゃない… だって、私がお願いしたし…」
相変わらず真っ赤な顔。
「だったら… 抱いてって言って…」
ヤバいか、これは…?
つい口から出た言葉。これはまだ彼女に投げるのは早いかも…
「!! //だ、だ、……だい… だい………///」
「…まぁ、いいか… 俺でいいんだよな?」
それは志穂の意志だよな?
彼女がコクリと頷く。いいんだよな?
向かい合って座っていた彼女の傍により、小さな体を自分の両足の間に引き寄せる。
下を向いた彼女の髪をクシャッと触るとピクンと志穂の体が揺れた。
髪を1つに縛っているゴムに手を伸ばす。スルッとなんの抵抗もなく解け、髪が彼女の顔を彩る。
「髪、このままでもいいな…」
クシャクシャと彼女の髪を弄るとフワリとシャンプーの匂いがした。
そうだ、今日ちょっと違和感があったのはこの唇だ。
いつもより鮮やかな色。艶も… そんなことに気付いた時にはもう唇を重ねていた。
「ぅんっ」
「口紅、せっかく、綺麗な色なのに、無くなっちまうかな?」
「はぁ、ぅん…」
「それ、俺のため?」
「あ、あのえっと… 少しでも綺麗に見えたらって…」
「俺にそう見られたいんだろ? それ、俺のためだろ?」
彼女の頭が縦に揺れる。
それだけでもう理性は吹っ飛ぶ。
貪るようなキスをして、彼女を抱き上げた。
「ぅん、あっ、あっ、あ… あ…」
彼女の服を剥ぎ取って、隠れていたものを全て曝け出す。
そこにあったのは俺しか知らない彼女。
俺が付けた痕はそのままそこにあった。他には誰も触れていない。
「ぅあ、あ… ハッ、ハッ… っんん」
彼女の全てに口づけし、舌を這わせる。
全部、俺しか知らない…
* * *
「は、ぁん! ん、んん!」
体が大きく仰け反り、全身を熱いものが貫いた。
滉平さんがギュッと抱きしめてくれて、私も彼に抱きついた。
訳が分からず、でもただ幸せだった。
「…あの、滉平さん? どうしたんですか?」
さっきから全然放してくれなくて…
滉平さんの唇が私の体の上を啄んでいく。
彼の髪が触れるのがくすぐったくて、たまに起るチクッてする痛みに体中が焦がれる。
「滉平さん?」
「志穂に印付けてるんだよ」
「印?」
「そう、俺のだっていう印…」
滉平さんのだっていう印?
意味が理解出来ず首を傾げた。
「俺のだよ。志穂は、全部、俺のもの。そういう印」
「私が、滉平さんのもの?」
「そう、俺も志穂のだ。だから、志穂も付けて、印」
滉平さんが私の?
なんだか可笑しいけど、彼の顔は真剣で、その言葉がすごく嬉しくて…
彼の指が示すところにソッと口づけした。
「そんなじゃ、付かない。もっと強く…」
言われるままもう一度、もう一度…
何度もそんなことを繰り返して…
「…ダメだな… 志穂は初心すぎ。こうだよ…」
チクッとする痛みが全身を駆け抜けた。
「あ、いっつ…」
同時に強く胸を揉み上げられ、「…ぅん、あ、やぁ!」思わず出た大きな声に全身が染まる。
「…まだ、だよ」
噛み付くような乱暴な口づけがまた後に続く。
いくつもいくつもそんな痕を付けられて、「志穂、もう一回いくよ?」その言葉を待っていたように頷いた。
* * *
「なんとか間に合った?」
志穂の家を目前に車を停めた。
金曜の夜、彼女を降ろした場所。今日も家の前はダメって言われて…
「…本当にギリギリです///」
「ごめん…」
志穂の体中に印を付け、それで今日は彼女を帰すつもりだったけど、
そんな最初の計画なんて、彼女の前では虚しいものだった。
もう一回、彼女の中で弾けて、またキスをする。
何よりも愛しい…
「あの、片付け…」
「うん、そんなの大丈夫だから…」
彼女が気にしてるのは夕食の片付け、そんなことさせる間もなく俺が襲ったから…
「片付けぐらい出来る。だから、明日もおいで?」
そう言うと真っ赤な顔で頷いた。
志穂の気持ちが俺にないのは嘘だ。
それも事実。2つの事実から出る答えはなんだろう?
今はわからないけど、俺は志穂を大事にしていけばいいんじゃないか?
「志穂、明日は、ちゃんと印付けてよね。おやすみ」
俺は車から降りようとする彼女に最後にそれだけ伝えた。
一気に耳まで赤くなる顔に満足する。
また、明日…
お粗末様でした
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